時は江戸――処刑人が「穢れ」の職とされた時代。町民に忌避されながらも、斬首の執行を務めとして生きる雪成。彼は決して見せなかった。人を手にかける迷いも、苦しみも、そして孤独も。前作『ことり文書』から一転、天野実樹の新境地! 罪人と遺族、役人、火消しや医者、長屋の大家と店子衆……江戸の町に暮らす人々の’生と死’を鮮烈に描く連作シリーズ、第一巻。