昭和30年、先の大戦で多くを失った日本は、復興を果たした。しかし、娯楽が多様化し、落語の人気は低迷。そんな中、落語界に彗星のごとく現れた美男子・花乃家梅の丞。彼を見るため寄席は連日満員。お客に席亭…いつもちやほやされる梅の丞だったのだが、彼には落語家としてのセンスが足りず…。’才能がない’のに高座に立ち続ける少年、’才能がある’が高座に上がれない少女──’笑い’に命を懸けた、ふたりの青春譚!!