街が汚染された海に沈み、ゆるやかに滅びゆく終末世界。そこには、海底から依頼品を回収する少女・マタタビュリスがいた。体を機械化し、永遠に近い時間を生きる人々は、かつて海底に遺してきた想い出の品を、彼女に求める。彼女だけが生身の身体のまま成長し、歳を重ねていく。老いない人々が忘れてしまった「時間」を抱えながら、少女は今日も、海と、世界と、生きていく。静かな絶望と日常が交差する、少女終末潜水記。